RIMS研究集会「言語、論理、代数系と計算機科学の展開」で学生が研究発表を行いました

2019年2月20-22日に、京都大学数理解析研究所にて研究集会「代数系、論理、言語と計算機科学の周辺」が開催されました。

「Computer experiment for extension of Konig-Egervary theorem 」
「Multi Colored Rearrangement Problem of Arrays by Prefix Reversals 」
「Counting by deep learning 」
「Automata reading discontinuous character strings 」
「Injectivity of subword occurrence indicators 」

という題目で、山村-Fazekas 研究室の保坂大介君(M2)、加瀬力君(M1)、平賀太竣君(M1)、星魁人君(M1)、本間海斗君(M1)がそれぞれ20分間の発表を行いました。

 
【感想】

保坂:
前回と同じく、min-max定理の一つであるKonig-Egervaryの定理の拡張を試みる研究について発表しました。
2回目ということもあり、前回よりは理解を深めることができましたが、英語の聞き取りや読解に苦労する場面もありました。これからは数理科学の学習に加え、英語の学習も強化していきます。
加瀬:
今回は、去年RIMSで発表した「Rearrangement of two-dimensional colored arrays」を発展させた内容について発表しました。
このRIMSでも、英語力の無さから多くの発表を深くは理解できなかったが、自分の関心を持っている環論についての発表は、興味深い内容であったし、専門用語などがわかっているだけに聴講して良かった。次の学会発表は、今回の反省点を生かし、より良いものにしたい。
平賀:
今回、機械学習を用いて機械に画像内の特定のオブジェクトを自動でカウントさせる研究について発表しました。
研究集会に参加し、自分の発表の課題を改めて認識しました。また、他の方々の発表を聞き、英語が不得意なことや専門知識が少なかったためあまり理解ができませんでした。これからは研究内容だけでなく、発表スキルや英語についても勉強をしていきたいと思います。
星:
今回、不連続に文字列を処理できる右一方向ジャンピング有限オートマトンにスタック機能をつけたオートマトンについて発表しました。
研究集会を通してスライドの図や文章、発表の仕方で聞き手のわかりやすさが変わることを痛感しました。良いスライドと発表は、専門的な知識が少ない私でも内容を理解することができました。自分の発表が終了した後でスライドや発表のやり方についての改善点が見えてきたので、この経験を3月に行われるワークショップに活かしていきたいと思います。
本間:
形式言語理論におけるツールの一つであるParikh Matrix Mappinngと呼ばれる写像の像について研究し発表しました。自分の考えた定理を発表することだけを念頭に置いていたため、Parikh Matrix Mapping自体の面白さというものが会場の方々に伝わっていなかったので発表の仕方を工夫し次につなげていきたいと思います。

 

出前講義「行ったり来たりを数式で」を行いました

2019年3月11日に秋田県立湯沢高校を訪問し,標題の授業を行い,円の投影について,一緒に考えました(1年生理数科希望者と2年生理数科の合わせて71名が参加)。

投影した位置の変化のグラフを作図して,関数の変化の勢いが変化を先取りすること,サイン関数の微分がコサイン関数になることなどを体験してもらいました。また,コンピュータによる形の識別というホットな研究にも三角関数が登場することを紹介しました。1年生には,この体験を,これから受ける三角関数や微分の授業の肥やしにしてほしいと思います。2年生には,普段の授業で習った内容を新たな視点で見直して,理解を豊かにしてほしいと思います。授業時間は100分ほどでしたが,楽しい1日でした。

小林真人

当日の資料1資料2

 

オートマトンとロジックのワークショップを開催します

3月26日(火)・3月27日(水)の2日間,秋田大学総合研究棟2階教室にてオートマトンとロジックのワークショップを開催します.
会場情報やプログラム・講演概要を下記のページにて公開しています.
https://sites.google.com/view/automata-logic-akita2019/home

聴講参加は申し込みは不要です.懇親会については事前に人数を把握しておきたいため,参加希望の方は3月11日(月)までに新屋( ryoma@math.akita-u.ac.jp)に懇親会参加の旨をご連絡いただけると幸いです.

高橋利旺君(数理科学コース3年次)が教育ミニミニ実習(十文字中学校)に参加しました。

 高橋利旺(数理科学コース3年次)がH30年12月27、28日、H31年1月4日、7日に横手市の十文字中学校で行われた教育ミニミニ実習に参加しました。教員を目指す高校生、大学生が集まり十文字中学校の先生と授業の展開を考え指導案を作成、実際に授業を担当しました。

高橋君の感想:
 実習授業として、中学2年生の数学で「17段目の不思議」という題材で授業を行いました。ある法則がある17段目の数について生徒達が積極的に問題解決に取り組み、また、数学が苦手な生徒、得意な生徒の両方が楽しんでもらうような授業展開を意識しました。この実習で貴重な経験を得ることができ参加してよかったと思いました。この実習を通して授業のことについてだけでなく生徒との接し方、生徒の前で発表することなどについても考えさせられ、貴重な体験となりました。

 

 

セキュリティ・ミニキャンプ in 秋田 2018に学生が参加しました

12月15日に秋田大学で開催されたセキュリティ・ミニキャンプ in 秋田 2018に学生が参加しました。

佐藤達彦君(大学院2年)
 セキュリティ・ミニキャンプに参加しました。内容としては大きく二つあり、前半がアセンブラやC言語の挙動から生まれる脆弱性について、後半が制御系ネットワークのセキュリティについてでした。実際にプログラムを書き換えることで実装者の意図しない挙動を発現させたり、制御系システムにアクセスし命令を送ることで機械を動かすなど、非常に実践的な内容が多い印象を受けました。自分はこれまでセキュリティについてしっかりと取り組む機会がなく、内容を理解できるか少し不安もありましたが、この経験を通して、セキュリティ分野への知識と興味が深まったように感じています。セキュリティは数理コースと相性がよく、またこれからの社会でもとても重要な分野になってくるので、数理コースの学生には、機会があればぜひ参加してほしいと考えています。

星魁人君(大学院1年)
 セキュリティ・ミニキャンプに参加しました。
初めに言っておくと、私はこれまで講義以外でプログラミングを扱ったことがありません。
セキュリティ・キャンプはLinuxやC言語,pythonを扱えることが当たり前という状態で話が進んでいったので、ついていくことすらできない状態でした。今回行われた内容はプログラムの脆弱性から意図しない入力を受理させる等の実践的な内容だったので、貴重な機会を無駄にしてしまったという思いで一杯です。今回のセキュリティ・キャンプに参加したことで、セキュリティについて考えることの良い機会になったので、今後はセキュリティとプログラミングの勉強をしていきたいです。
 最後に、セキュリティやプログラミングは数学と非常に関係の深い分野であり、これからの社会でどんどん必要とされていく分野でもあります。数理科学コースの学生には、数学と一緒に勉強することで、より良い将来を築くことに繋がると思いますので、ぜひ勉強してほしいと考えています。

平成31年4月入学の方から、中学校教諭一種免許状(数学)も取得できます。

中学校教諭一種免許状(数学)の課程認定を受けました。
平成31年4月入学の方から、数理科学コースで所定の単位を修得し、卒業後都道府県教育委員会に申請すれば、高等学校教諭一種免許状(数学)に加え、中学校教諭一種免許状(数学)を取得する事が出来ることになりました。
専門科目の他に教職に関する科目を履修する必要があります。
 
 

インターンシップ進路懇話会を開催しました

数理科学コース インターンシップ進路懇話会では、主に本学の卒業生や修了生を講師としてお招きし、現在のお仕事や就職活動を含む学生時代の様子について講話を行っていただきます。進路について真剣に考え始めた学生に向けて、社会人としてのご経験を踏まえたアドバイスをいただき、数理科学を学んだ学生に対する社会や企業からの期待や要請に対する理解を深めることを目的とします。

 実施日時:平成30年11月12日(月)14:30〜16:30
 開催場所:理工学部7号館209室

今年度の講師(ご講演順)
 菅野勇輝 氏(ヒロセ電機株式会社)
 土門慎太朗 氏(三菱電機ビルテクノサービス株式会社)
 佐藤達彦 氏(博士前期課程2年)
 原田まな 氏(株式会社マイナビ)

 

 

 

新潟・山形地区素粒子論グループ第23回合宿研究会にて大学院生が研究発表を行いました.

10/19-21に福島県立会津自然の家(福島県河沼郡)で開催された新潟・山形地区素粒子論グループ第23回合宿研究会ポスターセッションにて,本コース理論物理学研究室三角グループ博士前期課程1年,逢坂尚人君,小原賢君,塚本尚輝君が研究発表を行いました.この研究会は新潟大学,山形大学,秋田大学,東北大学,上越教育大学の素粒子論分野の教員・学生40名ほどが参加する合宿型研究会です.

逢坂君は「量子論の非局所性とBell-CHSH不等式」と題して,量子論の非局所性に関係するBell-CHSH不等式の証明とその破れについての研究発表を行いました.特に,局所性の破れの限界点であるTsirelson boundと破れが生じるパラメータ範囲についての考察を行いました.

小原君は「AdS時空とバルク境界対応の物理」と題して,ゲージ/重力対応の例である3次元重力理論とChern-Simons理論の等価性とそこから得られる3次元反ドジッター重力理論/2次元共形場理論対応についての発表を行いました.特に,3次元反ドジッター時空の極小曲面の面積から2次元場の量子論の量子もつれエントロピーが計算される手法(笠-高柳公式)についての考察を加えました.

塚本君は「真空エネルギーの観点に基づくカシミール効果の再考察」と題して,真空の量子的エネルギーから生じる金属平行板間のカシミール力についての発表を行いました.特に,電磁場以外の場の真空エネルギーを起源とするカシミール力と無限大の発散の正則化法についての考察を加えました.

発表資料は以下で見られます.
逢坂尚人発表資料小原賢発表資料塚本尚輝発表資料

 

日本物理学会2018年秋季大会で学生が研究発表を行いました

理論物理学研究室

・遠藤大暉君(小野田グループ・修士2年)が
「ダンピング項を伴う古典スピン・ダイナミクスへの球面中点法の応用」
というタイトルで、シンプレクティック数値積分法のひとつである球面中点法の古典スピン系への応用を試み、さらにダンピング項を伴う系に拡張した場合の有効性について発表を行いました。

・照井亨綺君(小野田グループ・修士2年)が
「二次元トポロジカルフォトニック結晶模型における非対称伝搬の高効率化」
というタイトルで、トポロジカルフォトニック結晶からなる三叉路型導波路における光ヘリカルエッジモードを利用した非対称伝播の高効率化について発表を行いました。