数学、物理学、コンピュータサイエンスを学びたいなら…

数理科学とは?

「数理科学(Mathematical Science)は数学と関連する学問分野の名称であり,大きく分けると,数学(Mathematics),統計学(Statistics),応用数理(Industrial and Applied Mathematics)の三分野と,数学史や教育などの他分野との境界からなっている」と定義されていることが多く,「今後も新しい分野を生み出して性格を変える可能性を秘めており ,将来も適用できる学問分野としての属性を使った定義を与えることは困難である」と言われています。数学の代表的な分野(代数学,幾何学,解析学)に加えて離散数学,理論物理学,コンピュータサイエンスも含み,新しい姿の学問体系が生み出されています。最近注目されている人工知能(AI)やデータサイエンス,そして,量子計算機も数理科学と強い関連があります。昨今,数理・データサイエンス・AI教育の重要性が叫ばれていますが,数理科学はその理論的な側面に注目した学問と考えることができます。

現代数学では集合論を基礎にして厳密かつ公理的に構成された理論を展開していきます。数学の理論の構成において,代数構造,位相構造,順序構造という三つの構造概念を勉強します。集合概念を基にして,演算を定義した代数系,近さの概念を付加した位相空間,順番の概念を付随する順序構造といった数学構造を基礎にして数学の理論は構築されていきます。17世紀にニュートンとライプニッツが創始した微分積分学は,関数の変化量などの性質を調べる学問と考えることができますが,今では解析学という分野に大きく発展しました。解析学の諸概念は微分方程式,フーリエ解析,複素解析,確率論といった分野において自然現象のモデル化に利用されています。数学は物理学と相互に影響し合って発展してきた歴史があり,現在でも様々な数学概念が理論物理学において重要な役割を果たしています。

情報通信技術の発展に伴い,計算機やネットワーク技術への数学の応用が著しく発展しています。グラフ理論や最適化理論といった新しい応用数理が現代の科学技術において重要な役割を果たしています。情報セキュリティにおける公開鍵暗号に古くから研究されてきた整数論が応用されたり,ベイズ統計学がスパムメールフィルタリングに利用されたり,金融・保険の分野でブラック-ショールズ微分方程式が利用されています。また,量子計算機や量子暗号の構成に量子科学の知見が活用されるなど我々の日常生活への数理科学の影響は日増しに大きくなっています。

数理科学を学んでエンジョイしよう

数学や物理学の問題が解けたときに爽快感を感じた方が多いと思います。数学や物理学を学ぶ際の醍醐味の一つです。また、何かを発見したり新しく考えだしたりすることが数理科学では重要です。当コースでは、わからなかったことがパッと分かる経験を繰り返しながら楽しく数学や物理学を学び、新しい何かを自発的に探す力を身に付けていきます。また、外国人教員による英語を使った授業によりグローバル社会への対応力を養い、数理科学分野の研究者の育成も視野に入れた教育を行います。