オススメの大学生・大学院生生活(数理科学コース教員・橋爪惠)

こんにちは、2020年10月から秋田大学数理科学コースに着任した橋爪惠と申します。どうぞよろしくお願いします。ここでは私が大学、大学院生だった頃を思い返して皆さんにオススメしたい学生生活について書きます。

まず私の経歴ですが、2008年に奈良女子大学理学部数学科(現在の数物科学科)へ入学し、博士前期課程、博士後期課程も奈良女子大学に在籍し、学位を取得しました。その後、大阪市立大学の研究員や明治大学の研究員、奈良教育大学の特任講師、奈良女子大学の特任助教を経て、秋田大学へ来ることになりました。大学生の頃には研究者になるとは夢にも思わず、自分でも驚いています。

研究者になったきっかけは、大学4年生で参加したサイエンスインカレ(文部科学省)という科学イベントでした。このイベントでは大学生による科学の研究とその発表を競います。当時、大学4年生で研究室に入り、専門的な勉強を始めたばかりでしたが、幸運なことに研究する機会を得られ、このイベントで研究発表をさせていただきました。このとき初めて「研究」ということをしました。一口に研究といっても、全てが初めてで戸惑うことばかりでした。まずはいろいろな論文を(途中で教科書を読みながら)読む。これに対して自分で問題を設定し、それに取り組む。やっとその問題が解けたと思っても、既に異なる形で解かれているということもありました。問題に直面しながらも指導教員の先生や周りの方のおかげで、小さな観察程度の結果ですが、研究結果を発表できました。この経験で積極的に何かをしたときの楽しさと充実感を知りました。

これを契機に研究が楽しくなり、博士前期課程以降でも積極的に研究を進めました。また修士の頃からは、各地の研究者と話す機会が得られました。自分の所属大学にも友人や同じ分野の研究者がいたけれど、他大学でのセミナーやさまざまな研究集会に参加し、そこで発表させていただいたり、議論したりしたことで、普段関われない人たちに出会え、良いコメントや刺激をもらうことができました。このような経験から、今も楽しく研究を続けています。

さて、ここまで、私が見つけた楽しいことをお話ししました。私が皆さんにお勧めしたいことは、何かを頑張ってみるということです。私は積極的になれることを見つけ、(友人にも恵まれ、 楽しいものの)何となく過ごしていた日々が一変しました。でも最初から充実していたわけではありません。最初は何から始めれば良いのかわからなかったし、何度も頭を打ちました。でも頑張ってみたらだんだん面白くなってきました。これは受け身な姿勢のままでは決して見えない景色だと思います。なので、何でも良いので何かに打ち込んでみてください。せっかくの学生生活です。少しでも面白いことを探してみましょう。それは勉強や研究でなくても良いと思います。でも大学という専門家がひしめき、研究を楽しんでいる人たちが間近にいる環境にいるのですから、これを利用しない手はないのではないでしょうか。きっと驚くほど充実した大学・大学院生活を過ごすことができますよ。

(「インテグラル」Vol.8 2021年4月1日発行)

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